2025年3月 フードパントリー・こども食堂・こども宅食 実施報告

2025年3月に実施しましたフードパントリーとこども宅食 合わせて61世帯の子育て応援になりました

概要報告

フードパントリーは、3月18日 京都信用金庫岩倉支店2Fをお借りして実施、21世帯の方が取りに来られました。また、こども宅食は3月26,27日に配達を実施、京都市内8行政区、合わせて41世帯のご家庭にお届けしました。本事業はこども家庭庁の「食を通じたひとり親世帯等見守り支援事業」により実施しました。

前月からの工夫点

フードパントリーは前月と同じ場所をお借りして実施しましたが、申込数が前月より5世帯多かったことと、同時刻に来場予定者が多くいたため、フロアに導線をテープで表示しました。来場が多く重なることはなかったものの、スムーズに受け渡しができました。また前回実施の際に人気のものについては用意を多めにしたり、よりこどもが喜べる食品を用意したりと工夫をしました。

こども宅食について、前回住所を特定するのに非常に時間がかかったために、申込みフォームに「お届け先の簡単な説明」という項目を追加しました。これのおかげで住所を特定することに大幅に時間短縮になりました。また、配達方面ごとに日にちをずらして、配達の効率化を図りました。一番遠距離で拠点から片道1時間とやや配達が大変ですが、配達を効率化することで対応できるようにしました。また、配達時に車を離れることによる駐車禁止取締に対する対応について、「こども宅食配達中」というボードを車に置いて、緊急連絡先を掲載しました。

データから見る利用者の傾向

申込時に入力してもらったデータをもとに下のグラフを算出しました。世帯構成に関して大人0人と明らかにおかしいものについては「大人1人」として代入しています。

フードパントリー実施場所は左京区にも関わらず、前回同様隣接行政区の山科区より多く来場されていました。

また情報元に関して、前回はほとんど「ゆめあす(ひとり親家庭支援センター)」からの情報公開で知ったという方が多かったが、今回は「Instagram」や口コミで知ったという方が急増しました。

また申込から定員に達するにも早く、申込開始から定員に達するまで、フードパントリーは5日、こども宅食については3日となりました。情報拡散により、子育て世帯のニーズの高さが伺えます。

本事業実施の中で気がついたこと・課題点

「米価格高騰」により、在庫確保が困難になり、当初の予算組を変更した

当初予算組をした時点から、米不足がニュースなどで報道されるようになって、仕入れを予定していた業者様から値上げの連絡を受けました。具体的には2kg1,800円が2,100円程になったため、急遽米を確保するために米屋を複数件訪ねてあるきました。また、他品目への影響を考え、内容量を1.5kgにするなど、非常に苦労しました。結果的にはおおよそ米2000円、ゴミ袋等250円、缶詰・ジュースなどの食品600円、ティッシュ等のペーパー類350円、洗剤類300円、その他300円という内容になりました。

希望時間の重なり、集中にどう対応するか

日中仕事や夕方こどもの送迎など、配達時間などを受付フォームで聞くと多くの方が希望する時間に重なりが見受けられました。フードパントリーでは同時に来場されても対応できるような工夫と配達時間に関しては時間幅を持たせて対応しました。

対象エリア外から寄せられる希望の声への対応

本事業実施にあたり、弊社拠点である京都市左京区以外からも希望の声が多く寄せられました。行政が拡散している情報について、登録者の居住区域別ではなく、登録者に対して一斉配信というかたちをとっているからだと思われます。最初は区外はエリア外としてお断りしようかと思いましたが、本当に支援が必要な方はフードパントリーなどに取りに来ることさえできない、と考えた結果、私達のできる範囲内でエリアを拡大することにしました。エリアが拡大した分、配達の手間などかかった部分はありましたが、お礼のメッセージ(下に掲載)などを拝読すると、支援を必要とする多くの世帯に届けることができたと思います。こども宅食事業者が負担なく本事業を実施するには半径5キロくらいが相当であると思います。事業実施者が増えていけば解決できると思います。

配達のプロではない難しさ(こども宅食)

宅食配達先には、車では到達できない山奥や繁華街もありました。また高層マンションなど、特に車を離れて配達に行くために、コインパーキングなどを利用すべきか悩みました。通行の妨げにもなりにくい、できるだけ夜間に配達したり、フロントガラスに「こども宅食配達中」と明示したりしました。また、届け先の特定には最初特に時間がかかり、Googleマップなどで検索してでてこないところは直接電話をして確認しました。こちらについては受付フォームに「お届け先の説明」欄を設けることで大幅改善しました。

実施場所の確保(こども食堂)

こども食堂の実施場所には苦労をしました。保育園ではアレルギー児も在籍するために使用を差し控えましたが、キッチン設備完備のスペース(しかも安価)確保は困難を極めました。自治会館や小学校など、多方面で検討しましたが、食品衛生センターから「不特定多数に対して調理して食品を提供するのは許可や届け出が必要で、調理場所や搬入搬出など制限も多数かかる」ということから貸会場での開催は中止し、3月はこども食堂を見送ることになりました。今後の対応として「キッチンカーでのこども食堂」をセンターに相談したところ、許可が得られそうなので現在、飲食業許可取得の準備をしています。

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